四国霊場八十八ヵ所巡礼の旅。その6 | 55番札所、南光坊ずっと会いたかった方と再会できました・・・!

四国霊場八十八ヶ所巡礼の旅 6
5日目、今日も早朝に目覚め、どんどんお寺を参ります。
45番札所、岩屋寺
ここは山寺になります。88ヶ所のなかでも1番「山登り」をしたような思い出があります。岩屋寺=山登りのイメージがあります。山のふもとの駐車場に車を停めると、そこから20分以上、山の中を歩きます。ひたすら石段が続きます。お寺に着くと岩屋寺の名の通り、切り立った岩に沿うようにお堂が建てられています。本堂の隣に木製の梯子があり、それを上がった先には、僧が座禅を組んで修行をした岩の窪みがあり、参拝者も自由にあがれます。しかし私は、山の上の高さ+梯子の高さに腰が引け、梯子を数段上がっただけで無理でした。せっかく2回も行ったのにビビってしまい、いまだに梯子の上から見る景色は知りません。山を下りた途中、団体お遍路さんとすれ違いました。「こんにちは~」と1人1人に声を掛けていきます。その中のおじさんが疲れた足取りで「後、どれぐらいですか?もう着きますか?」と私に問います。私は「いや、まだまだ3分の1も進んでいませんよ」とイタズラっぽく答えます。おじさんが、うな垂れると場は笑いに包まれました。こういった、ささやかな交流がお遍路さんの楽しさです。ちなみに駐車場は、普通車300円になります。岩屋寺を後にして、どんどん進みます。
46番札所、浄瑠璃寺
47番札所、八坂寺
48番札所、西林寺
49番札所、浄土寺
50番札所、繁多寺
20~30分程の間隔で、順調にまわれます。次に、
51番札所、石手寺

ここの山門の前に石橋があるのですが「渡らずの橋」と呼ばれる橋で、弘法大師が渡って以降渡れなくなっています。お寺に伝わる話として、ある男が、弘法大師に粗暴を働きました。しかし、それをひどく後悔した男は、お遍路をして弘法大師の後を追います。20回まわっても逢えない。21回目、12番札所、焼山寺で、とうとう行き倒れになったところ、そこへ弘法大師が通りかかります。男は「伊予の国の世継ぎに生まれ変わり善政をしたい」というと、弘法大師はその望みを聞き入れ、左手に男の名を書いた石を握らせます。それから数十年後、伊予の国の領主に男の子が産まれます。男の子の左手が3年経っても開かないので、住職に祈祷をしてもらうと左手が開き、その掌から小石が転がり落ちた。小石には行き倒れた男の名前が書いてあった。それから石手寺と寺号が変えられたと言われ、その石は今も石手寺に祀られています。
境内の建物はほとんどが国の重要文化財指定で、仁王門は国宝指定です。山門をくぐると仁王門まで商店が並んでおり、お守りや名産品などが並んでいます。その中に「五十一番食堂」というお店があり、露天で「石手寺名物やきもち」を販売しています。平たいあんこ餅を鉄板で焼いてあり、軽く焦げた甘い香りに誘惑されました。米粉もち、よもぎもち、2種類あります。1枚70円で1つから購入できます。私は3つ買い、お寺を後にして、次のお寺へ移動しながら車内で食べます。1つ1つ小さく薄いのでペロっと食べれます。軽く焦げた香ばしさと、焼きたての温かいおもち、あんこのほどよい甘さ。3つでは全く足りず、1パック10個入りを買えば良かったと後悔しました。いっそのことUターンして買いに戻ろうかとも悩んだほどですが、もう次のお寺が近いです。少し残念な気持ちですが次に進みます。

52番札所、太山寺
53番札所、円明寺
54番札所、延明寺
ここまでで、お昼です。コンビニで白衣のまま休憩をしていると、相変わらずよく声を掛けられます。四国の人はお遍路さんに温かい人ばかりで、よく飴をもらいました。お遍路さんに対して食べ物やお賽銭を差し出すのを「お接待」といい、 お遍路さんにお接待をすることで、徳を積んだ事になります。お遍路さん自体が修行を積む途中の存在なので、差し出されたものは、ありがたく頂きます。断っ
てはいけません。四国の方は私の住む関西圏にはない柔らかさがあります。

55番札所、南光坊

88ヶ所のなかで、唯一「~坊」のつくお寺となります。1度目のお遍路で納経所に入った際、そこのおじさんがお喋り好きで話が楽しくて話し込み、ついでに納経帳に名前が書いてないから落としたり取り違えたら困ると、裏表紙に達筆な毛筆で大きく名前と「念ずれば花開く」と書いて頂いた思い出があり、このおじさんに友人と二人して、もう一度会いたいと話に出ている人物でした。

私には、このおじさんに再会することが2回目の旅の目的の1つでもありました。南光坊でお参りを済ませ、納経所に入ります。もちろんおじさんが居ました。嬉しさを抑えて私は普通に接します。するとおじさんは、やっぱりお喋りを始めます。もちろん私の事など覚えてもいないでしょう。他の参拝客もいなかったので話が終わりません。切りのいい所で私が切り出します。「実は私は2回目のお遍路で、その時も、おじさんにお世話になって」と家から持参していた当時の納経帳を出し、裏表紙に書いてもらった名前を見せました。
※すいません、達筆な字を一部しか見せられないのが残念です。。

すごく驚いて「それなら、そうといって下さいよ」と喜んで下さいました。私も嬉しくて、「私はあなたに再会したくてこの旅をしてきました」なんて愛の告白みたいな事を言ってしまい嬉しさのあまり私は少し涙を流していました。おじさんも自分のに会いに来てくれる人がいることに感激して、ずっと手を握ってくれました。2冊目の納経帳の裏表紙も白紙にしてあります。この日のためです。もちろん名前を書いてほしい旨を伝えると快く書いて頂きました。最後に住所と名前を教えて、お互いの写真を撮りあいお別れです。わざわざ車の傍までお見送りにきて、最後に堅く握手を交わしました。「では、またいつか。忘れたころにまたまた、来ます」と告げお別れしました。最後の最後まで手を降り見送っていただき、また涙がでました。